2008-01-01から1年間の記事一覧

リトル・ミス・サンシャイン

http://www.foxsearchlight.com/littlemisssunshine/こわれかかった家族の再生の物語という点では『ロイヤル・テネンバウムス』とかさなる。『ロイヤル』にくらべて描き方はノーマルだし、なんだかほのぼのとしているし、美少女じゃないがかわいい女の子が中…

愛の流刑地

公式サイト突っ込み所満載だというはなしだったから、どう笑わせてくれるのか期待して見てみたけれど、そこまで濃い口の映画でもなかったのが残念だった。「愛のありかた」についてのコメントは省略。それは映画というより淳一マターだし。 それよりも端役ま…

豚と軍艦

amazon:豚と軍艦 やっぱり日本人の顔は変わる。気のせいかもしれないが50年たつとやっぱり変わる。だって今、約50年前の、当時の長門裕之のような顔の若者はいない。下の世代ではあの手の顔はほぼ絶滅した。それからヒロイン吉村実子。四角い顔だ。ある角度…

『エレファント』と『明日、君がいない』

wikipedia:エレファント http://www.kimigainai.com/ 『エレファント』は1999年に起きたコロンバイン高校の銃乱射事件を題材にしたガス・バン・サント監督の作品。2003年制作。『2h37』(邦題「明日、君がいない」。短いので原題を使います)はそれに強烈な…

 HAZE

オフィシャル> 「夢」をモチーフに映像化する例はけっこうある。最近見たのでは『パプリカ』がそうだった。しかし「夢」の感覚そのものが映像のなかに顔をだす作品はあんがいすくないような気がする。ようするに「夢ってこんな感じ」と、覚醒しているときの…

バニシング・ポイント

http://movie.goo.ne.jp/movies/PMVWKPD7339/ http://en.wikipedia.org/wiki/Vanishing_Point(英語wiki) デス・プルーフで、カーアクションにケチをつけながら、実は元ネタのひとつであるこれは見ていなかった。この詰めのあまさが善兵衛スタイル。 という…

ボルベール<帰郷>

http://volver.gyao.jp/ペドロ・アルモドバル監督の今のところの最新作。 前に見た「Talk to Her」は性的なシンボリズムにみちみちた(監督の内面があらわれきった思えるような)濃口の1作だったが、ちょっとそこでおのれを出しすぎたせいか、今回は物語をか…

秋日和

佐分利信主演シリーズ。 いうまでもなく、ヒロインの結婚をめぐって上世代のおっさんはじめみなさんが忙しく動き回るはなし。 何度見てもあきがこない奥深い味わいにはおどろかざるをえない。そして佐分利信。「彼岸花」とくらべて、こちらの佐分利はより無…

彼岸花

佐分利信主演シリーズの1本。 佐分利信のこの重量感。生身ながら大魔神のような重量感だ。この重量感こそ、今の日本のショウビジネス界にもっとも欠けているものだ。三船敏郎はもちろん、若山富三郎や、そして佐分利信のような、ずっしりとした存在感のある…

ナイスの森

http://www.nicerainbow.com/2006年公開か・・・・なんというか微妙な年月が経過した今レビューを載せることになにか意味が。 まあいいや別に。 これを見て一番に思うのは日本における「クリエーター」の立ち位置である。この映画、3人の監督のショートスト…

クワイエットルームへようこそ

公式> これは状態の悪い人にとってはかぎりなくキツい映画なんじゃないかなあ。 心療内科の閉鎖病棟の中をコメディとして軽く、ドライに、ポップに、多分アンリアルに描いているけれど、基本的に救いは用意されない。しかも後半に行くほど主人公(内田有紀)…

運命じゃない人

http://www.pia.co.jp/pff/unmei/cast.html なかなかの佳品。 軽いクライム・ムービーにラブコメ風味あり、男の友情あり、というのが材料。 時間軸を複雑にしたり、視点を複雑にしたり+・・・というトリッキーな脚本とテンポの良さが調理法。 「パルプ・フ…

デス・プルーフinグラインドハウス 

http://www.grindhousemovie.net/ アメリカンお馬鹿映画のアイコンがぎっしりという感じで、妙なところが笑えたりする。 なかでも後半でてくる女の子の一人が意味もなく(いちおう説明されていたような気はするが)チアリーダーの格好でそこら中を歩き回って…

ザ・ロイヤル・テネンバウムス

ウェス・アンダーソン2001年作品。英エンパイア誌の「The 500 greatest movies of all time」でも意外に上位に来ていておどろいた。 ちなみにこのランキング、写真・コメント付きで力がはいっているわりにものすごく見にくい。紹介記事のほうがよっぽど見や…

姿三四郎

さて第一回からものすごく古い。 黒澤明、1943年のデビュー作。序盤で、三四郎が脱ぎ捨てた下駄を中心に季節の移り変わりを表現する可愛いシーンがある。若い監督らしい、わかりやすいヒネりで好感が持てる。さてこのストーリー、古来からあった柔術から講道…

善兵衛って

善兵衛・・・ なにかっていうと泣いたり、なぜか初登場1位になったり、爆笑したり、絶賛の嵐に巻き込まれたりと毎週大忙し。 そんな善兵衛が見た映画や音楽のレビュー。 基本的にマニアックじゃないです。 しかもDVD(あまつさえ旧作)がおおいので、公開…