2014-02-01から1ヶ月間の記事一覧

ウィンターズ・ボーン

予告編> ミズーリ州オザーク高原。標高800m以下の、古い造山帯に属するなだらかな石灰岩の高地で、冬も普通は0度くらい、植生はシダー(ビャクシン)パイン(マツ)のような針葉樹とオーク(ナラ)ヒッコリー(クルミ)などの森だ。ネイティヴのあとこの土地を拓い…

ツリー・オブ・ライフ

予告編> この映画、1年くらい前にみた。それから最近になってもう1度みた。ものすごく傑作に思えるかというとそうでもないし、すごく好きなタイプかというとそうでもない。ただ不思議とずっと頭の中にある。監督テレンス・マリックが自分の父と弟との相克を…

インスタント沼

<予告編> ひさしぶりに本気でつまらないと思える映画に出会った。軽い感動を覚えるくらいにね。出だしのフィルム風に荒らした画面の自己紹介から始まってラストのとって付けたような「いいこと言ってるあたし」セリフまで1シーンをのぞいて面白いところが…

純喫茶磯辺

<予告編> 『さんかく』の吉田監督の2008年の作品。いい加減なバツイチのおやじ(宮迫博之)が思いつきではじめた喫茶店に、悪態つきながらも付き合う女子高生の娘(仲里依紗)。そこにふらっとバイトで入ってくる、どこかなげやりな女(麻生久美子)。とうぜん親…

ザ・マスター

公式> PTAの重厚シリーズ。神話的な人物伝を、完璧な構図と力強い色彩設計のすきのない画面で描き、ほとんどアナクロといっていいくらい荘重だった前作『ゼアウィルビー・ブラッド』。続いて、これも一貫してシリアスな映画だ。『ブギーナイツ』や『パンチド…

ブギーナイツ

予告編> ポール・トーマス・アンダーソン(PTA)の1997年公開作品。ひさしぶりにみたけれど、いい映画だなあ。好きだこれ。「映画を撮ることの映画」シリーズのひとつ。…ふと思ったんだけど、たいていの映画作家たちは、わりとじぶんたちを「弱者」の立場に見…

ポール・トーマス・アンダーソン2本 そしてP.S.ホフマン、R.I.P

下のエントリーを書いた翌日、現地時間2014.2.2にフィリップ・シーモア・ホフマンが亡くなりました。本文では書いてないけれど、ブギーナイツに出てくる(写真には写っていますね)彼は少しまだ未完成な雰囲気で、少し哀しい役で、すごく魅力的だったのです…