建築・空間・庭園

吸血鬼

参考(imdb)> 2012年にも快調に新作が公開され続けるベテラン監督ロマン・ポランスキーが、若い頃、まだアメリカで活動できていた頃に撮ったコメディーホラーだ。この作品はちょっと彼のバイオをあたればすぐわかるように、その後の悲劇的な人生に直接つなが…

The Fall 落下の王国

公式> すごく独特な映画で、「あの映画みたい」というのがなかなか思いつかない作品だ。 物語の構造は、フィクションがあって、その登場人物が語るフィクション内フィクションがあって、二つのストーリーが平行してつづく。こういう構造はめずらしくない。直…

ぼくの伯父さん

タチの「伯父さん」キャラはひとつの定番で、1958年のこの作品のまえに1952年に『ぼくの伯父さんの休暇』を撮っている。伯父さんという存在のいい具合っぷりは古今の小説や映画やドラマが証明している。このブログでも小津安二郎の「伯父ー姪関係」について…

プレイタイム

見ればみるほど不思議な、伝説のコメディ。パリの空港と街中のある一昼夜をえがく。前半は無機質な現代都市の中でひとびとが動き回り、主人公ユロ(タチ)はところどころで顔を出してうろうろする。後半は本日開店のゴージャスなナイトクラブが舞台。開店時…

ニッポン建設映像祭 番外編

主催者web> 今回はちょっと変わった映像について書きましょう。この前見に行ったのでね。これまでに何度かおこなわれていたイベントで、評判だったから一度見てみたかったのだ。 「建設映像」というのは、事業者や建設会社が自分のプロジェクトの記録を短編…

100,000年後の安全

公式> FUKUSHIMA以前には、よく「核に対する日本人の特別な感情」という言い方が、特にアメリカの専門家からされてきた。でもぜんぜんそんなことはなかった。マス・ヒステリーは被爆体験と関係なく世界中にひろがった。科学者がいくら説明しても恐怖はぬぐい…

死なない子供、 荒川修作

公式> これは映画というよりは、記録映像。アーチスト荒川修作+マドリン・ヒギンズのデザインした住宅「三鷹天命反転住宅」の住人、映像作家の山岡遊眞が、荒川本人のリクエストで、自分たちがどんなふうにこの特殊な空間を住みこなしているか、日記代わり…

吠える犬は噛まない

公式> 監督ポン・ジュノの出世作で、ひとことでいってとてもかわいい映画だ(だから日本語公式サイトもやけにかわいい)。このかわいさは『500日のサマー』や『人のセックスを笑うな』に似ている。なんとも言えない、ひょっとすると若い監督が特権的に撮れる…

ガタカ

この辺で!>このまえ、ひさしぶりに見返した。1997年公開。ま、ふつうに名作ですよねいまさら言うまでもなく。この映画、SFのある撮り方のクラシックといってもいいんじゃないかと思う。 ストーリーはすごくモラリスティックで、一言で言えば生まれじゃない…

デリカテッセン

参考情報1991年公開。そのとき見に行った。すごく新鮮に感じたのをおぼえている。 ひとついえることはこの映画、僕のかんちがいでなければ、確実にひとつのスタイルをつくった映画だということだ。 世界観という点では、この映画に先行して『未来世紀ブラジ…

コックと泥棒、その妻と愛人

89年の映画。ストーリーはこのへんを見てね。登場人物はタイトルどおり。この文、ネタバレありです。 ひとついえることはこの映画、僕には80年代カルチャーの空気が強烈にただよう一本だ。どのへんに? うーん・・・ギミック満載な感じにかなあ。あとはクラ…

 HAZE

オフィシャル> 「夢」をモチーフに映像化する例はけっこうある。最近見たのでは『パプリカ』がそうだった。しかし「夢」の感覚そのものが映像のなかに顔をだす作品はあんがいすくないような気がする。ようするに「夢ってこんな感じ」と、覚醒しているときの…