2011-01-01から1年間の記事一覧

戦場でワルツを

公式>これは特殊な映画だ。ドキュメンタリー+アニメーション+シュールな映像詩で、作家の戦争体験の告白・告発でもある。イスラエル人の監督アリ・フォルマンは、レバノン内戦中の1982年におこったサブラ・シャティーラの虐殺のとき、兵士としてそこにいた…

死なない子供、 荒川修作

公式> これは映画というよりは、記録映像。アーチスト荒川修作+マドリン・ヒギンズのデザインした住宅「三鷹天命反転住宅」の住人、映像作家の山岡遊眞が、荒川本人のリクエストで、自分たちがどんなふうにこの特殊な空間を住みこなしているか、日記代わり…

吠える犬は噛まない

公式> 監督ポン・ジュノの出世作で、ひとことでいってとてもかわいい映画だ(だから日本語公式サイトもやけにかわいい)。このかわいさは『500日のサマー』や『人のセックスを笑うな』に似ている。なんとも言えない、ひょっとすると若い監督が特権的に撮れる…

歩いても歩いても

公式> 2008年の公開。この年、日本は家族映画の当たり年で、キネマ旬報ベスト10の1位『おくりびと』2位『ぐるりのこと。』4位『トウキョウソナタ』、そして5位がこの『歩いても 歩いても』だ。滝田洋二郎、橋口亮輔、黒沢清、是枝裕和などの(滝田は微妙だけ…

ロング・グッドバイ

参考> 1953年に出版されたレイモンド・チャンドラーの原作を1973年に映画化。監督はその少し前に『M*A*S*H』をヒットさせたロバート・アルトマン。音楽はアメリカで映画音楽といえばこのひと、のジョン・ウィリアムス、主演フィリップ・マーロウはエリオット…

ガタカ

この辺で!>このまえ、ひさしぶりに見返した。1997年公開。ま、ふつうに名作ですよねいまさら言うまでもなく。この映画、SFのある撮り方のクラシックといってもいいんじゃないかと思う。 ストーリーはすごくモラリスティックで、一言で言えば生まれじゃない…

ボーイズ・オン・ザ・ラン

公式> 最初にいいわけめくけれど、ぼくは、花沢健吾の読者でも銀杏BOYZのファンでもない。主人公たちへの世代的シンパシーもない。そういう感覚でみた。で、ひとついえることは、もちろん基本的には若い世代をターゲットにした映画だと思うが、すごく伝統的…

SRサイタマノラッパー 

公式> うーん・・・ さむざむしいね・・・深谷。この映画を見ると、まずそういうことになった。こんなにも殺風景な街なのか、深谷。荒涼とした場所だけ選んでいるのはまちがいない。一番格好いいのはネオンだけが見える夜の国道を流しているシーンなのだ。主…

ライアン・ラーキン 路上に咲いたアニメーション

公式>これはぜんぜん予備知識なしで見た。短編のオムニバスDVD。ちょっと面白かったので動画付きでご紹介しましょう。 カナダ人のアニメーター、クリス・ランドレスと先輩アニメーターのライアン・ラーキンの作品が入っている。ライアンは1960年代後半に20代…

ベンダ・ビリリ

公式>近所の小さな映画館で演っていたのを見にいった。コンゴのストリートバンド、スタッフ・ベンダ・ビリリの5年くらいの日々を、彼らに惚れ込み、CDを制作しようとしたフランス人が撮り続けた映画だ。 スタッフ・ベンダ・ビリリのメンバーはおおくが定職も…

ゆれる

<参考>シネカノン倒産で公式サイトなし(涙)! 2006年の話題作。いまさらとりあげるいまさら感はいまさら問うな。とにかく映画全体の緻密感はそうとうなもの。 東京で業界人として暮らす猛(オダギリジョー)と田舎で家業をまもる兄、稔(香川照之)。そ…

第9地区

公式> 大評判映画、いまさら感たっぷりだが見た。ストーリーや設定はもう公式サイトで見てね。まずこの設定が勝利である。「人類と共存し、社会に組み入れられたエイリアン」という設定。社会にひそむエイリアンという物語なら過去にいくらでもあった。だけ…