ヤギと男と男と壁と


<予告編>
ジョージ・クルーニー。ゴージャスな容姿とかなりアクティブな社会派としての活動。リベラルなハリウッドスターは珍しくないけれど、日本にはこのバランスはあまりいない。ミュージシャンにはけっこういるのに俳優には少ない。ま、日本の役者さんテレビでないわけいかないから(演技仕事は映画メインでも、いやだからこそか、CMにはでるしな)表立ってはアレなのかね。ジョージはこの映画の製作陣でもある。
実在したというアメリカ軍の超能力部隊「新地球軍」が回想でかたられる。指揮官がニューエイジ思想にかっぽりとはまり、部隊自体がそれ風になっているという絵面が、アメリカの「はずれもの部隊」モノの伝統を思い出させる。『MASH』とかね。隊員の髪型や、とくにヒゲがMASHっぽくておかしい。現在の話として、部隊のOBリン・キャシディ(クルーニー)と記者ボブ(ユアン・マグレガー)のイラク戦場ロードムービー風にもなっていて、基本的に楽しい映画だ。ジョージはこの映画では微妙にマッチョな田舎者風の感じにチューンしていて、あれだけ濃い顔でキャラの微調整は難しいかとも思うんだけど、まあ役者ですからね。