2013-11-27から1日間の記事一覧

噂の女

予告編> 舞台は島原。主人公は芸妓や娼婦じゃない。お茶屋の女主人とその娘だ。毎晩のお座敷の予約を受けて、芸妓を手配し、料理や酒の差配をする。話は3作のなかで一番軽い。母(田中絹代)のもとに東京で失恋して自殺未遂したという娘(久我美子)が帰ってくる…

赤線地帯

んん?これ..> これはまたなかなかに・・巨匠のリアリズムといわれるこの作品だけど、娼婦たちも、遊郭も、そのまわりの路地もきれい目には撮らない。ついでにいうと、娼婦の平均年齢も高い。成人した息子がいたり、病身の旦那と子どもをやしなっていたりと…

祇園囃子

冒頭> 一番おもての世界、というか普通にメジャーな祇園。『祇園囃子』は3本の中でははなやかだし、新人の舞妓(若尾文子)も姐さん芸者(木暮実千代)もきれいに撮られている。新人舞妓はちゃんと芸事や所作のけいこをして、お披露目ではゴージャスな衣装を着て…

ミゾグチ、「この世界」もの3本

溝口監督の花街・遊郭もの3本。巨匠はとにかくこの世界を描いたものが多くて、ほかにも祇園を舞台にしたもの、いわゆるパンパンを描いたもの...いくつもある(未見だけど)。すくなくともこの3本、とくに『祇園囃子』『赤線地帯』は、とにかくシビアな現代劇、…