1980年代韓国、2本

今日の2本の映画、1980年代の韓国が舞台だ。ざっとおさらいすると、1979年に、それまで16年ほぼ軍事独裁政権をしいていた朴正煕大統領が暗殺され、民主化をもとめる市民の抗議活動が活発になる。1980年5月に軍部内のクーデターで主導権を握った全斗煥戒厳令を敷き、その直後南部の光州市では市民と軍部が衝突する光州事件が起こる。8月には全斗煥は大統領に就任し、1988年まで政権につく。この時代、ソウルオリンピックを開催したりポップカルチャー流入を緩和したり、経済成長にともなって市民生活は向上したけれど、在任中は国内のテレビでは政権批判は一切できないような状態だった。政権後半の空気はポン・ジュノの『殺人の追憶』でも重苦しく描かれている。韓国の民主化が本格的になるのは次の盧泰愚政権からのこと。そんな時代の2本だ。