オデッセイ



<予告編>
まあ、ふつうに楽しめた。火星に取り残されてジャガイモを栽培しつつ自活する飛行士マーク(マット・デイモン)のこまごまとした工夫と、それができる知識のバックボーンと。宇宙基地の室内でそだっているジャガイモは、本当にスタジオ内で育っていたらしい。まあ食べ残しを水にひたしておくだけでも青々と葉っぱがでるジャガイモだからね、ありえることだ。
それにしてもジェシカ・チャスティンが船長役。これははまり役とはいいきれないんじゃないか。ぼくは『ツリー・オブ・ライフ』の彼女はだいすきで、どっちかというと透明感系のひとじゃないかと思うんだけど、本作の設定はそれなりにタフな(そうじゃないと務まらないでしょ)船長で、しかも1970年代のややださめのダンスミュージックが大好きなひとだ。骨太+陽性+うまく隙を見せられるキャラなんじゃないかな。だれがはまるかはわからないけれど(サンドラ・ブロックとかか?)彼女はこの役にはすこし優等生的にみえる。『インターステラー』と同時共演みたいになってるのも微妙だ。でもあれなのかね、なんかの方針で、タフな女性方面に役柄を拡げようとしてるのかもしれない。『ゼロ・ダーク・サーテイー』だって、見てないけどそちら方向でしょう?
ゼロ・グラビティ』とおなじく、近未来のリアルより宇宙開発ものだと、中国の存在がおおきいね。じっさいは今のところロシアの方が予算も実績もうえだけど(内閣府の資料PDF)映画上のマーケット意識もかんがえるとこうなるだろう。しかしアメリカの予算規模の他国との桁違いっぷりにはおどろく。国内での存在感がぜんぜん違うだろう。映画の世界でもアメリカ以外で宇宙開発ものがそうそうないはずだ(はやぶさの話はわすれておこう)。