ナチュラルボーンキラーズ  オリバー・ストーン

<IMDB>
そうだ、これも見返していたんだった。ストレートに撮影した映像とTV風やら取材映像風やら荒れた映像やらがめまぐるしく切り替わる語り口は、94年当時は「今風」そのものだっただろう。過去の血なまぐさい因縁を初期ソープオペラ風に(視聴者の笑い声風のSEが入るタイプ)見せる悪趣味さなんか、オリバー・ストーンはしてやったりだったんじゃないか。犯罪者がトリックスターになる描写は当時の「現代の病」的受け止めだったのかもしれないけれど、これはTVの初期から言われていたことだ。
マロリー(ジュリエット・ルイス)が、バーでナンパしてきた男をボコボコにし、素手で殆ど殺してしまう最初のシーンはさすがにインパクトがあって見返す前でもそこだけ覚えていた。いつの間にそんなに強くなったのかの説明はなかったような気がするが。ミッキー役のウディ・ハレルソンは10数年後には新しい殺人鬼ヒーローにあえなく殺される役になる。