原作と、オリジナルとくらべると

ウィッカーマン(Ver.1973, Ver.2006)

オリジナル予告編>ラジー賞バージョン> ウィッカーマン。ドルイド教の儀式に使われた人形だ。木の枝で編んだ巨大な人の形のカゴみたいなもので、中の小部屋にいろいろな家畜が入れられた。中央はひときわ大きな部屋。人が入るところだ。古代ケルト文化のもの…

ヌードの夜 愛は惜しみなく奪う

公式> 前作『ヌードの夜』から17年後、まったく同じ絵で物語がはじまる。新宿近くのガード下、大雨の夜、古びたコンクリートの壁に「なんでも代行屋 紅次郎」のチラシが車のヘッドライトで浮かんで、そこに同じデザインのタイトルがどーん。主人公紅次郎(竹…

ユリイカ

予告編> 青山真治のいわゆる「北九州3部作」の2作目。2000年公開。第1作『Helpless』第3作『サッド・ヴァケイション』と地続きの世界だ。『Helpless』は、はじめから失われていたり、失っていったりする物語だった。『ユリイカ』は最初に徹底的な喪失が描か…

マインド・ゲーム

公式> 湯浅政明の『ケモノヅメ』『四畳半神話体系』どちらもけっこう好きだ。ラフな画風で、奇妙で暴力的でスタイリッシュな『ケモノヅメ』、うってかわって整った線と装飾的な画面で京都の大学生たちをかわいく描いた『四畳半』、どちらもいまの日本のアニ…

ノルウェイの森

公式> 原作はハードカバーの時によんだクチだ。もちろんそのタイトルに、延々と続く、さむざむしい針葉樹林の光景をかぶせていた。つまり、タイトルになっているビートルズの曲名、Norwegian Wood=ノルウェイの森 が誤訳だなんて知らなかったのだ。それほど…

イントゥ・ザ・ワイルド

公式> パタゴニアとザ・ノースフェイスの創業者二人が若いときにパタゴニア高原へ向かった「伝説の旅」の映画をすこし前公開していた(見てないけど:追記。見ました)。今はどちらもショッピングモールの定番、アジアや中米各国でつくられたグローバルアパ…

パフューム トム・ティクヴァ

フランスが舞台だが原作(パトリック・ジュースキント)、監督ともドイツ人。『ラン・ローラ・ラン』の監督ですね。悲惨な生まれの天才調香師(香水作家)が理想の香りを追求するうちに奇怪な犯罪にコミットするというホラー風味のストーリー。わりあい原作…

ライト・スタッフ 

参考> 公開から25年以上たって、もう立派な旧作ですね。てか古典かなあ。監督のフィリップ・カウフマンはこの作品や『存在の耐えられない軽さ』を撮っていた80-90年代が全盛期だった。たぶん。 1947年から1963年のアメリカ、初めて水平超音速飛行に成功して…

サッド・ヴァケイション

公式サイト青山真治の北九州三部作の三番目。最初の作品『Helpless』(と『ユリイカ』)の続編だ。 『Helpless』の人物たちは、わからないままに内から突き上げるような暴力の衝動に身をまかせ、映画はスケッチのようにシンプルにそれを描いた。11年たって、…

トニー滝谷 

http://www.tonytakitani.com/村上春樹はその作品の評価に較べて、映画化・映像化された作品が極端にすくない。作家自身がなかなかOKを出さないというのも大きな理由だろうと思うけれど、読者もまた、それを歓迎していないような気がする。たとえばmixiコ…

はちみつとクローバー

http://www.hachikuro.jp/なぜか強烈な古臭さを感じた。思わずなにかの間違いで老監督が撮ってしまったのかと思って調べてみると高田雅博監督は映画は初、「なっちゃん」オダギリジョーの「LIFEカード」などのCMを撮っていたCMディレクター。年代的にも40代…