ロケ地・風景・空間...

人類遺産

公式> 廃墟。この映画は廃墟だけをほぼ静止画のように観賞する映像体験だ。動きは…..ある。たとえば水がたまっている朽ちた建物。表面の波が壁にうつるきらめきはゆらゆら形を変える。だけどほぼカメラは動かない。いわゆる環境映像ともどこか感触がちがう。…

しとやかな獣

映画概要> ストーリー:1960年代前半。団地にすむ初老の夫婦。夫はもと海軍中佐、戦後は何をやってもうまくいかず、そのくせ山っ気だけはある。妻はおしとやかな口調だが目が笑っていないタイプ、ときどきひやっとするような一言を吐く。娘はバー勤めのあと…

この世界の片隅に

公式> ストーリー: 広島の海辺の集落にすむ少女、浦野すずは、数え年18で呉の北条家へ嫁に行く。昭和18年のことだ。戦時中とはいってもまだまだ呉での生活はのんびりしたものだった。少し抜けたところのあるすずだけれど、新生活にはそれなりの苦労もつらい…

天才スピヴェット

<公式> ストーリー:モンタナ州の人里はなれた牧場に住む10歳の少年スピヴェット。双子の弟は銃が好きな豪快派。姉はミスモンタナを夢見る高校生。母はマイペースの昆虫学者。父は無口なカウボーイ。ある日、実は天才だったスピヴェットが送った永久機関に…

ソング・オブ・ザ・シー

公式> ストーリー:アイルランドの孤島にある灯台。主人公ベンの一家は島のたった1つの家族だ。お父さんのコナーはいつも沈みがち。ベンの妹シーシャが生まれたとき最愛の妻がいなくなってしまったからだ。シーシャは言葉がしゃべれない。お母さんがいなくな…

シン・ゴジラ

公式> ストーリー:ゴジラが現在の東京に…….!! このゴジラ。まず地理的なとこからいいたい。ゴジラが上陸するのが、大田区を流れる都市河川、呑川。世田谷区の桜新町あたりから川になり、目黒区の南よりを通って、大田区蒲田をかすめて羽田で東京湾に流れ込…

小さいおうち

予告編> ストーリー:大正生まれのタキ(黒木華)は雪深い山形から上京して、大田区にある小さな洋風の家にすむ平井家の女中になる。奥さま時子(松たか子)は苦労を知らなさそうな、あかるい美人。病弱で存在感のうすい息子、奇妙に記号的な夫とくらしなが…

海街ダイアリー

公式> ストーリー:鎌倉極楽寺近くの古い家に住む幸(綾瀬はるか)佳乃(長澤まさみ)千佳(夏帆)の3人姉妹。それぞれに鎌倉で働き、恋もする。不倫の末に家を出ていった父親が亡くなり、遠くの村へ葬儀に出かける。そこには母親違いの妹すず(広瀬すず)が…

ワイルドスタイル/ストレイトアウタコンプトン

参考> 公式>みなさまご無沙汰です(>時系列で読んでくださってる皆さま)。今年はまずここから。 年明け、故大瀧詠一のラジオ音源を聴いていた。晩年にはほとんどミュージシャンをやめてしまっていたかれだけど、音楽史家としてときどきNHKでポップスヒスト…

真珠のボタン

公式> ストーリー:チリ南部、パタゴニア地方の海岸地方をめぐるドキュメンタリー。スペイン人侵略の前には長時間舟の上で過ごす先住民たちがいた。彼らのひとりが1800年代、まだ若いときにイギリスに連れていかれ「文明化」された通称ジェレミー・ボタン。…

もらとりあむタマ子

公式> 地方都市と女の子もの、かつ「あたし何かになりたい」という思いと「こんな家、こんな田舎でたい」という思いが結合しているあたり、『腑抜けども、悲しみの愛を見せろ』とも共通してる。地方都市・父と娘・アイドルに、という設定は『あの娘はやくバ…

WALKABOUT 美しき冒険旅行

予告編> ストーリー:オーストラリアの都会に住む少女と幼い弟。2人はパパのフォルクスワーゲンで砂漠にピクニックに来た。おもちゃのピストルで遊ぶ弟。ところが急にパパが本物のピストルをぶっ放し、あげくに自分に向けて発射し車は爆発してしまう。砂漠に…

花影

ストーリー:1960年代あたまの東京。水商売もだんだんモダンになり「女給」は「ホステス」に変わる。「最後の女給」といわれた銀座の伝説の女、葉子(池内淳子)はかつて文学者や大学教授、名高い骨董商たちに気に入られた、文化人サークルのミューズだった…

お茶漬けの味

予告編> ストーリー:妙子(木暮実千代)はお嬢さま育ち。見合いで結婚した茂吉(佐分利信)は長野の苦学生出身で、いまでは機械メーカーの部長。ちゃんとした家にはお手伝いさんも何人かいる。でも、三等客車や安いタバコや味噌汁ぶっかけご飯が好きな旦那…

ネブラスカ〜ふたつの心をつなぐ旅

公式> 第86回アカデミー、作品賞・主演男優賞・助演女優賞・脚本賞ノミネート。『サイドウェイ』『ファミリー・ツリー』のアレクサンダー・ペイン監督。 老人映画というジャンルがある。公開時に「新しい老人映画の名作誕生!」みたいな言いかたで打ち出され…

動画> 清水宏、1941年。いよいよ太平洋戦争開戦の年だけど、映画自体はやっぱりのんびりした温泉リゾートムービー。ただし作品としてのねらいなのか、世相が描きづらくなっていたのか、そのへんはわからない。ヒロインは田中絹代。主演級ででているのはまだ…

有りがたうさん

動画> 清水宏。1903年生まれ、若い頃から松竹で活躍して、いろいろなジャンルで大量の作品を撮っている監督だ。本作は1936年。川端康成の小説原作だけど、ほとんどドキュメンタリーとして見てもいい映画だろうと思う。全編が移動するバスの旅、パーフェクト…

大人の見る繪本 生まれてはみたけれど

動画> ストーリー:昭和7年。麻布に住んでいたサラリーマンが郊外の蒲田に家を買った。会社の上司にあわせて近所に引っ越しだ。転校した兄弟はガキ大将たちにいじめられて学校をサボっていたが、すぐにいいポジションにおさまった。同級生の1人は上司の息子…

ル・コルビュジェの家

公式> ストーリー:ブエノス・アイレス郊外のコルビュジェ設計の名建築に住み、自分のデザインした家具は世界中で売れているデザイナー、レオナルド。いうことなしの人生みたいだけど、トラブルが発生する。隣家にひっこしてきた男がリビングの真向かいの壁…

馬鹿が戦車(タンク)でやって来る

予告編> ストーリー:第二次大戦からしばらくたった農村。元大地主と市会議員がおおきな顔をしている。戦後の農地解放で自作農になったサブ(ハナ肇)たち一家は極貧で、母は耳が遠いし、弟平六(犬塚弘)は脳内メルヘン状態で自分が鳥だと思っている。戦争帰り…

赤線地帯

んん?これ..> これはまたなかなかに・・巨匠のリアリズムといわれるこの作品だけど、娼婦たちも、遊郭も、そのまわりの路地もきれい目には撮らない。ついでにいうと、娼婦の平均年齢も高い。成人した息子がいたり、病身の旦那と子どもをやしなっていたりと…

祇園囃子

冒頭> 一番おもての世界、というか普通にメジャーな祇園。『祇園囃子』は3本の中でははなやかだし、新人の舞妓(若尾文子)も姐さん芸者(木暮実千代)もきれいに撮られている。新人舞妓はちゃんと芸事や所作のけいこをして、お披露目ではゴージャスな衣装を着て…

ニーチェの馬

公式> すごく「もの」としての質感を感じるような映画だった。 なんていうんでしょうね、画面の中のできごとや人たちと見ているぼくたちの間に「映画」という確固としたものがどすっとある、べつにメタ的な見せ方をしてるわけじゃないんだけど、「映画」とい…

ウィッカーマン(Ver.1973, Ver.2006)

オリジナル予告編>ラジー賞バージョン> ウィッカーマン。ドルイド教の儀式に使われた人形だ。木の枝で編んだ巨大な人の形のカゴみたいなもので、中の小部屋にいろいろな家畜が入れられた。中央はひときわ大きな部屋。人が入るところだ。古代ケルト文化のもの…

幕末太陽傳

<公式> 川島雄三の映画はいつもその時代の風景につれていってくれる。古い映画はもちろんそうなんだけど、小津や溝口ともどこか違うんだなぁ。シンボリックな風景より、もっと身近な空間の手触りみたいなところなんだろうか。この映画、もちろん名作中の名…

わが町

<日活の解説サイト> この映画、ぼくにとっては、辰巳柳太郎の顔相と、川島雄三が描く大阪下町の路地・長屋の空間をめでる一本だ。出だしの、一面の瓦屋根が泣ける。天王寺区の生国魂神社の裏手あたり、寺町のふんいきだ。映画のなかでも長い土塀がつづく、…

アメリカンビューティー

予告編> この映画がアカデミー作品賞を取ったのはこころなしかふしぎな気もする。あらためてみたけど、そこまでか? くさった(でも社会的にはそこそこOKな)人生を送ってきたおっさんレスター(ケビン・スペイシー)の解放と再生の物語を軸に、アメリカ的成…

僕のエリ、200歳の少女

予告編> 監督トマス・アルフレッドソンの『裏切りのサーカス』があまりによかったから、あわてて見てみたたらこっちも完全にフェイバリットになってしまった。映画そのものの魅力もそうだけど、デザイン(作り方の)意図が明快な映画で、そういう意味の面白…

ゴモラ

公式> 『シティ・オブ・ゴッド』見た人も多いだろう。クラシック級といってもいい、現代ブラジル映画の代表作の一つ。リオのファベーラ(貧民街)の少年ギャングたちの抗争を、実話ベースででも重いドキュメンタリーじゃなく、無茶苦茶いいリズムと映像で見…

アンチクライスト

公式> ラース・フォン・トリアー『奇跡の海』は、自然にかこまれた、けれど森のない風景だ、と書いたけれど、この映画は逆に森そのものが主人公のような映画だ。単なる「環境」じゃない、もっと能動的な意味のある「場所」だ。この映画での森のみかたは『カ…